働き方改革で起こる残業時間の改悪問題とは!?上限規制60時間も裁量労働制では長時間労働ではなく残業代が減るだけ?

最近、よくテレビなどで耳にするのが、
安倍首相が進める働き方改革についてのニュース。

働く人の労働環境改善を目的として進められている働き方改革ですが、
法改正により、むしろ、長時間労働やサービス残業の問題が
今よりも深刻化する可能性があるのではと危惧されています。

そこで今回は働き方改革によって起きうる、
残業時間の改悪問題についてみていきましょう。

働き方改革とは?

働き方改革とは、一言で言うと
政府が目指す一億総活躍社会を実現するための改革です。

非正規雇用、長期労働、育児や介護との両立などの問題を
働く人の視点に立って、労働制度の抜本改革を行い、
働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるように
することをこの働き方改革では目指しています。

そして、安倍首相が中心となった働き方改革実現会議では、
以下の9つの分野における具体的な実行計画と
その実現に向けたロードマップが示されています。

働き方改革:9つガイドライン案
  1. 非正規雇用の処遇改善
  2. 賃金引上げと労働生産性向上
  3. 長時間労働の是正
  4. 柔軟な働き方がしやすい環境整備
  5. 病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進
  6. 外国人材の受入れ
  7. 女性・若者が活躍しやすい環境整備
  8. 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の充実
  9. 高齢者の就業促進

参照:働き方改革の9つの分野:実行計画工程表(首相官邸)

働き方改革では上記工程表の方針に沿って
関連法案の策定や法改正の閣議決定を進めています。

「働く人一人ひとりがより良い将来の展望を持てるように」
というのが政府が掲げる働き方改革の旗印となっています。
参照:働き方改革とは何か!?目的、ポイント(5本柱,9つのガイドライン案)をわかりやすく解説

今よりもより良い働き方を政府が推進しているということで、
一見してこの働き方改革は国民にとっては良い改革のように思われるかもしれません。

ただ、法案の策定の中で、様々な人間の思惑が絡み合うことで、
実は国民にとって不利益な決定が行われている可能性もあるのです。

例えば、この働き方改革で起きうる、
長時間労働の問題についてみていきましょう。

働き方改革で残業時間はどうなる?

働き方改革の中でも、重要な項目の一つが
3.長期労働時間の是正 についてです。

安倍首相は以前から、
「モーレツ社員という考え方自体が否定される日本にしていきたい」
と発言しているように、長時間労働の改善を目指して改革を推進おり、
一見したら、ブラック企業を減らす良い動きのように思えるかもしれません。

ただ、この改革で行われる施策の内容次第では、
むしろ、ブラック企業に利するのではとの見方もあります。

今回の働き方改革で注目しておきたいキーワードが、
「36(サブロク)協定の見直し」と「裁量労働制の規制緩和」の2つです。

36協定の見直し

36協定とは、一言でいえば、
企業が労働者に残業をさせるためにそもそも必要となる協定です。

会社には法定労働時間(1日8時間、週40時間)というものがあり、
それを超える時間外労働及び休日勤務などを命じる場合は、
書面による協定(36協定)を結び労働基準監督署に届け出る義務があります。

そして、その残業時間にも上限基準があり、
1カ月45時間、1年間360時間までというのがそもそもの残業の決まりです。

しかし、この36協定には、
「特別条項」というものを付けて協定を締結することで、
極端な話、無制限に労働時間を延長できるという問題点がありました。

つまり、ブラック企業にとっては、
この36協定に特別条項を付けることで、合法的に
無制限に残業をさせることが出来ていたわけです。

そして、この36協定の特別条項にも、上限を付けようというのが、
今回の働き方改革の一つの動きになります。
参照:働き方改革実行計画工程表:項目3(首相官邸)

働き方改革の中で、この特別条項の上限も設定され、
残業時間は1カ月最大100時間、 2~6カ月平均80時間、
年720時間(月平均60時間)などとに制限されることになりました。

この36協定の特別条項の見直しは、安倍首相の
「史上初めて、36協定でも超えてはならない罰則的な限度を設ける。」
との発言からもあるように大きな改革であることは確かでしょう。

確かに、一見したらこの見直しにより、
月100時間以上の残業が起こりえないということで、
(月最大100時間自体が多いかどうかという議論かは別として。)
労働環境の改善に大きく寄与するように思えます。

ただ、法令にはその都度、
それに合わせた抜け穴が作られることが往々にしてあります。

そもそも36協定という
1カ月45時間、1年間360時間までしか残業させてはいけない決まりに
特別条項なるものを付けて、企業側に抜け道を作ったように、
今回も実は抜け道が作られようとしています。

その可能性の一つが裁量労働制の規制緩和です。

裁量労働制の規制緩和

裁量労働制とは、一言で言うと
実際に働いた勤務時間に関わらず、
あらかじめ決められた「みなし時間」を基準に給与を支払う制度です。

例えば、1日のみなし労働時間を8時間と定められた場合、
実労働が5時間であっても、10時間であっても、
同じ8時間分の給与が払われるということです。

ただ、この裁量労働制は
すべての職種で適応できるものではなく、
現在、この裁量労働制が適応できるのは
「専門業務型」と「企画業務型」の2種類となっています。

専門業務型とは、
デザイナー、プロデューサー、弁護士など
労働時間よりも成果の内容が重視される
クリエイティブ職やエキスパート職の仕事内容であり、

企画業務型とは、
企業の経営戦略や新商品企画立案など、
一つの判断やアイデア次第で成果が変わる業務は
時間単位で成果が見えにくいいわゆるホワイトカラーの職種となります。

そして、今回の改正での争点は、
職種対象をさらに緩和するということ。

これによりどのような問題が起きえるかというと、
裁量労働制の場合、 「みなし時間」=労働時間とするため、
実際の残業が36協定の定める時間を遥かに超えたとしても
みなし時間上、協定の時間を超過していないと判断されかねないわけです。

つまり、36協定の特別条項にも上限が出来ても、
裁量労働制を導入してしまえば、みなし時間上は
残業時間は上限以内という抜け穴が出来てしまうわけです。

それどころか、どれだけ働いても
みなし時間分しか給料は支払われないので、
裁量労働制によって極端に減るのは
「長時間労働」ではなく「残業代」とも揶揄されています。

今回、裁量労働制の改正では、
長時間労働が減るという根拠のデータに著しく不備があり
大きな批判を集めたため採用は見送りになりましたが、

裁量労働制の規制緩和の見送りが決定した際に、
経団連のトップが遺憾の意を表明したことからも、
裁量労働制の規制緩和は企業側にとっては
非常に都合の良い法制度なのかもしれません。

おそらく、今後批判のほとぼりが冷めたころに
したたかに規制緩和が進むことになるでしょう。

まとめ

働き方改革とは、安倍首相が中心となり進めている、
政府が目指す一億総活躍社会を実現するための改革です。

  1. 非正規雇用の処遇改善
  2. 賃金引上げと労働生産性向上
  3. 長時間労働の是正
  4. 柔軟な働き方がしやすい環境整備
  5. 病気の治療、子育て・介護等と仕事の両立、障害者就労の推進
  6. 外国人材の受入れ
  7. 女性・若者が活躍しやすい環境整備
  8. 雇用吸収力の高い産業への転職・再就職支援、人材育成、格差を固定化させない教育の充実
  9. 高齢者の就業促進

の9つのガイドライン案にまとまっており、
この工程表の方針に沿って関連法案の策定や法改正の閣議決定を進めています。

今よりもより良い働き方を政府が推進しているということで、
一見してこの働き方改革は国民にとっては良い改革のように思われるかもしれません。

ただ、法案の策定の中で、様々な人間の思惑が絡み合うことで、
実は国民にとって不利益な決定が行われている可能性も大いにあります。

長期労働問題を是正するために
「36(サブロク)協定の見直し」と「裁量労働制の規制緩和」を行っていますが、

36協定の特別条項を見直しは労働者の意向に沿いつつも、
裁量労働制の規制緩和は、むしろ企業側の意向を
汲んでいる改革ではないかとの見方が多いです。

裁量労働制の規制緩和は
企業側が労働者の立場の弱さにつけ込み、
残業代の削減と長時間労働の助長に繋がる懸念が大いにあり、
企業都合の「定額働かせ放題制度」と揶揄されることもしばしば。

現在、ブラック企業に勤めている方々にとっては、
裁量労働制の規制緩和はメリットゼロで、むしろ、
より一層、過酷な働き方を強いられる改悪になると大いに予想されます。

もし、自分の会社で裁量労働制が実現された場合、
会社はどのような働き方を自分に課してくるかと予想できますか。

「みなし時間だから、残業代は払わなくなるけれども、
今まで通り、残業してでも仕事はきちんと終わらせてね。」

もし、そんな現実が容易に予想される場合、
こうした状況下の中で会社にのみ依存し続けていると考えていくと
後々つらい思いをしていくことは目に見えています。

ですので、今後しっかりと経済的な安定を求めるのであれば、
会社以外にも収入源を得ていく必要性が高まってくるのかと思っています。

今現在、僕はそういった社会の先を見越して
行動したいと思っている人向けのメルマガを配信しています。

詳しくはこちらをご覧ください。

☆受講者6000人超☆ 東大生の無料メール講座 ~会社に依存しない方法~

レベル別ネットビジネス講座


コメントを残す

サブコンテンツ

このページの先頭へ