裁量労働制で残業代は出ないのか!?ブラック企業の営業職・管理職はメリットゼロ?

最近、働き方改革の一環としてよく話題に上がっているのが裁量労働制。

どんなに働いても残業代が出なくなるかもしれないということで、
ブラック企業問題がより深刻になるのではないかと危惧されています。

今回は、この裁量労働制で本当に残業代が出なくなるのか、
この制度を簡単に見ていきたいと思います。

そもそも裁量労働制とは?

裁量労働制とは、一言で言うと
実際に働いた勤務時間に関わらず、
あらかじめ決められた「みなし時間」を基準に給与を支払う制度です。

例えば、1日のみなし労働時間を8時間と定められた場合、
実労働が5時間であっても、10時間であっても、
同じ8時間分の給与が払われるということです。

ただ、この裁量労働制は
すべての職種で適応できるものではなく、
現在、この裁量労働制が適応できるのは
「専門業務型」と「企画業務型」の2種類となっています。

専門業務型 (クリエイティブ職)

デザイナー、プロデューサー、弁護士など
労働時間よりも成果の内容が重視される
クリエイティブ職やエキスパート職の仕事内容に適応されます。

現在、裁量労働制が導入可能となっている専門業務型は以下の通りです。

  1. 新商品・新技術の研究開発
  2. 情報システムの分析、設計
  3. 取材、編集
  4. デザイナー
  5. プロデューサー、ディレクター
  6. コピーライター
  7. 公認会計士、弁護士、建築士(一級建築士、二級建築士、木造建築士)、不動産鑑定士、弁理士、税理士、中小企業診断士の業務
  8. システムコンサルタント
  9. インテリアコーディネーター
  10. ゲーム用ソフトウェアの創作
  11. 証券アナリスト
  12. デリバティブ商品の開発
  13. 大学での教授研究

企画業務型 (ホワイトカラー)

企業内において、企画・立案・調査および分析を業務とする立場の人に適応されます。

企業の経営戦略や新商品企画立案など、
一つの判断やアイデア次第で成果が変わる業務は
時間単位で成果が見えにくいため裁量労働の対象となっています。

いわゆる、ホワイトカラーの職種となります。
関連記事:裁量労働制とは?メリット・デメリットをわかりやすく簡単に解説

裁量労働制で残業代は出なくなるのか?

よく裁量労働制になると残業代が出なくなると言われていますが、
この噂は本当なのでしょうか。

結論から言うと、この表現は
「正確ではないが、実質的にほぼ正解」ということです。

どういうことかというと、
正確には裁量労働制になっても、
残業代が出るケースが一部存在するからです。

会社には法定労働時間(1日8時間、週40時間)というものがあり、
それを超える時間外労働及び休日勤務などを命じる場合は、
残業扱いになり、残業手当が支給されます。

例えば、1日15時間働いた場合、
7時間分の残業代が支給されるわけです。

ただ、裁量労働制を導入し、
仮に、みなし時間を8時間と設定した場合、
たとえ15時間労働しようとも、労働時間は8時間
として扱われるため、残業代は支給されません。

ですので、基本的に裁量労働制の場合、
どれだけ労働しようとも残業代はゼロになります。

ただ、裁量労働制で設定するみなし時間自体が
法定労働時間1日8時間を超えている場合は、
少しだけ注意が必要になります。

というのも仮に、裁量労働制で
みなし労働時間を9時間と定めた場合、
定義上、1時間分は残業扱いとなるわけです。

つまり、裁量労働制でも、みなし時間次第では、
残業代がゼロでない場合も存在するということです。

ただ、この場合、
仮に実労働時間が15時間だったとしても
労働時間はみなし労働時間の9時間と扱われるため、
定義上、どれだけ働いても残業代は1時間分となります。

ですので、定義上、残業代はゼロではないが、
どんなに残業をしても残業代が増えないという意味では、
残業代が出なくなるという表現はほぼ正解といえるでしょう。

ブラック企業の営業職・管理職にはメリットゼロ?

今回の法改正での争点は、
企画業務型の規定がさらに緩和されるということ。

企画業務型の対象職種に
「課題解決型提案営業」と「裁量的にPDCAを回す業務」の
2つの職種が追加されます。

1.課題解決型提案営業

例:取引先企業のニーズを聴取し、社内で新商品開発の企画立案を行い、当該ニーズに応じた商品やサービスを開発の上、販売する業務 等

2.裁量的にPDCAを回す業務

例:全社レベルの品質管理の取組計画を企画立案するとともに、当該計画に基づく調達や監査の改善を行い、各工場に展開するとともに、その過程で示された意見等をみて、さらなる改善の取組計画を企画立案する業務 等
関連:改正法律案概要(厚生労働省)

つまり、
「課題解決型提案営業」は法人営業職のような職種
「裁量的にPDCAを回す業務」は総合管理職のような職種
といったものになるかと思われます。
関連記事:裁量労働制の対象職種拡大を推進する理由とは!?法案内容の問題点や36協定との関係

以前までは、専門職や企画職など、
時間単位での成果が見えにくい職種においてのみ
裁量労働制が導入されていました。

ただ、法改正の度に、
その対象職種の規制緩和が進んでおり、
今回、一部の営業職や管理職まで対象範囲が拡大してきました。

そして、今後の法改正で、
さらにその規制緩和が進むことになるでしょう。

確かに、裁量が自分にある社員にとっては、
裁量労働制はより良い働き方に繋がるかもしれません。

ただ、実質的に裁量権が自分にない社員への適応は、
むしろ、企業側が労働者の立場の弱さにつけ込み、
残業代の削減と長時間労働の助長に繋がる懸念が大いにあります。

そのため、裁量労働制の拡大は
企業都合の「定額働かせ放題制度」と揶揄されることもしばしば。

現在、ブラック企業の営業職や管理職で勤めている方々にとっては、
裁量労働制の拡大はメリットゼロで、むしろ、
より一層、過酷な働き方を強いられると大いに予想されます。

もし、自分の会社の中で裁量労働制が実現された場合、
会社や上司はどちらの働き方を自分に課してくるかと予想できますか。

もし、後者の現実が容易に予想される場合、
こうした状況下の中で会社にのみ依存し続けていると考えていくと
後々つらい思いをしていくことは目に見えています。

ですので、今後しっかりと経済的な安定を求めるのであれば、
会社以外にも収入源を得ていく必要性が高まってくるのかと思っています。

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